サジオモダカ(オモダカ科サジオモダカ属)は主に北日本の湖沼.ため池、河川の水路などの浅い水域に生息します。根茎は漢方の利尿剤として利用され以前はかなり栽培されていたこともあるらしいのですが、現在は主に中国から輸入されている事からもう日本ではほとんど栽培されていないそうです。
西日本でも滋賀、京都、徳島の3県で採取され標本が残されていますが、これは全てが薬用植物として栽培されていたものの逸出とされています、3年前京都府南部の田園地帯を流れる小さな川で20~30株ほど生育しているのがが確認されましたが、以前に近所でサジオモダカを薬用植物として栽培していたとこともなく何故生育しているのがわからないそうです。
ここ大阪の北部の田園地帯でも3年ほど前から田圃の水路やため池で生育しているのが確認されています、田圃の持ち主の方の話では十数年前に圃場整備で田圃を整備し、水路を作ったところ翌年から突然現れたとのことです、水生植物には良くあることですが、土壌を攪拌することで長い間休眠状態であった埋土種子が発芽したものと想像されます、しかし、持ち主の話ではここでも薬用植物として栽培していた事はなく何故北方系の植物であるサジオモダカが突然現れたかはわかりません。

花は両性花で、花弁の周囲は淡いピンク色を帯びています。
Alisma plantagoaquatica L. var.
orientale Samuels.
平成19年7月 大阪府